情報開示10平成18年春号

情報開示」で橿原市政を変える! 〜橿原市議会議員 奥田 寛・平成18年春の議会報告〜通算10号(平成18年3月1日発行・3月8日橿原市域に4万7000部新聞折り込み)

 

3月8日(水)午前10時より
奈良地方裁判所にて

中和消防住民訴訟
いよいよ開始!!

 平成17年5月に発覚した中和広域消防組合の職員不正採用に関して、「中和広域消防組合が事件の加害者らに対して、不正に採用された職員19人分の給与や、消防士としての教育負担金など約3414万円の損害賠償を請求しないことは違法である」ことを確認します。

 住民訴訟は公益訴訟であり、勝っても原告住民24人の懐に一銭も入ってくるわけではありませんが、今回の訴訟は、約3414万円の公金を取り戻すばかりでなく、もはや自浄能力を失っている中和広域消防組合のシステム改善を促すためにも、やらざるを得ない訴訟でした。

 考えてみれば、今までわれわれは消防事務というものにあまりにも無関心でした。

 今後は、この住民訴訟以外にも中和消防議会の傍聴など、消防事務の透明性を求めて、たくさんのことをやっていかなくてはならないと思います。

 ぜひ、中和住民の皆さまのご支援・ご協力をよろしくお願い申し上げます。

 

 

(1) 中和広域消防組合職員不正採用事件についての一住民の意見

(2) 橿原市議会議員の定数と報酬を考える

3) 議会改革・直接請求


(1) 中和広域消防組合職員不正採用事件についての一住民の意見

 

住民訴訟原告・中垣


私は2年前に尿道結石になり、救急車にお世話になりました。

夜中の1時頃、急にお腹の辺りが転げまわるほど痛く、中和広域消防の救急車で救急病院に運ばれて処置してもらい翌日には仕事に戻ることが出来ました。

深夜でしたが、消防職員の機敏な職務に感謝致しました。

しかし、平成17年の5月に、その中和広域消防組合職員採用試験の不正が発覚しました。

23人のうち19人を占める不正合格者の中には、1次試験で成績が最下位だった人や、適正試験が0点だった人、全く泳げない人もいたそうです。(毎日新聞:平成17年7月23日・9月25日)

消防士が泳げないというのはひどい話です。

もしも子供やお年寄りが川・池に落ちて溺れていたら助けてもらえるのでしょうか?


警察の調べで有力市会議員らの口利きが発覚し、地方公務員違反・贈賄・あっせん収賄などで5人の市議会議員が逮捕されました。

この職員不正採用事件で、中和広域消防組合のみならず、全国の消防署に対する国民の信頼は大きくダウンしました。
しかしながら、真面目に毎日、訓練に励んでいる消防士も全国にいる筈です。

真面目な全国の消防職員のみなさんは、今回の中和広域消防職員不正採用に怒りをぶつけて下さい。


この事件で不正を働いた人達が、法に拠って厳しく裁かれる事を、また、不正採用に伴って支出された公金が返還されることを、中和住民の1人として強く期待しています。

どうぞ、みなさまのご支援とご協力をよろしくお願い致します。

住民訴訟費用カンパ口座のご紹介

南都銀行・近鉄八木駅前出張所 495

   普通口座 269169

中和広域消防事件原告事務局長  有田雅彦(アリタマサヒコ)


(2) 橿原市議会議員の定数と報酬を考える

 財政難のおり、奈良県や、桜井市・五条市・御所市・斑鳩町など、議会議員の定数や報酬を削減する自治体が増えてきています。

 人口当たりの議員数を比較して考える場合、同規模の都市同士の比較にはある程度の意味がありますが、大都市と町村では極端な差があり、報酬の額も大幅に変わるため、あまり参考になりません。

 議員定数を削るのは、通常、行政改革で市長部局ほかが給与や報酬、管理職手当てなどをカットしてきているのに議会だけが何の努力もしないのかという批判に答えるためだと思われますが、単に経費の削減だけが理由なら、給与・報酬を削って、定数は変更しないということも出来ます。

削るべきは定数か、報酬か。

  私・奥田は両方を削るべきと考えていますが、ここでは橿原市と近い人口・産業構造の生駒市その他の類似団体の数字を使って考えてみたいと思います。

 

県内12市

条例定数
(削減後)

平成17年度
国勢調査人口

人口÷
(削減後)定数

地方自治法上の上限の議員定数

奈良市 44 370,106 8,412 人口30万以上50万未満の市 46人
橿原市 26 124,739 4,798 人口10万以上20万未満の市 34人
生駒市 24 113,724 4,739 人口10万以上20万未満の市 34人
大和郡山市 24 91,676 3,820 人口5万以上10万未満の市 30人
天理市 20 71,151 3,558 人口5万以上10万未満の市 30人
香芝市 20 71,004 3,550 人口5万以上10万未満の市 30人
大和高田市 20 70,796 3,540 人口5万以上10万未満の市 30人
桜井市 20(16) 61,123 3,820 人口5万以上10万未満の市 30人
五條市 21(18) 37,382 2,077 人口5万未満の市及び人口2万以上の町村 26人
御所市 18(15) 32,272 2,151 人口5万未満の市及び人口2万以上の町村 26人
葛城市 18 34,982 1,943 人口5万未満の市及び人口2万以上の町村 26人
宇陀市 現在51人
辞職1人(22)
37,183 1,690 人口5万未満の市及び人口2万以上の町村 26人

 ※ 宇陀市は、平成17年度国勢調査の大宇陀町・菟田野町・榛原町・室生村の人口の合計。


 議員定数には、議員に与えられた議会での議案の提出権が関係してきます。

 現行の橿原市議会の議員定数26人では、12分の1にあたる最低3人の賛成が必要ですが、生駒市のように定数が24人になれば、議案は2人で提出できるるようになります。

今まで、議会にはせっかく議案提出権があっても、ほとんど活用されていませんでしたが、提出要件が緩和されることによって、少しでも議会の活性化につながって行けばと思います。

 また、昨年6月の県議会議員補欠選挙で市議2名が辞職した後に「かしはらニュース」というミニコミ紙が、現役の橿原市議会議員24人からアンケートを取り、過半数の14人が定数の削減に賛成だったという結果を平成17年8月5日付けで報道しています。

 

役職

橿原市の
月額基本給

生駒市の
月額基本給

類似団体
(Vー5)の
月額基本給
(平成15年)

橿原市の
期末手当
を含む歳費

生駒市の
期末手当
を含む歳費

類似団体
(Vー5)の
期末手当
を含む
歳費の試

(平成15年)

議長

688,000

700,000

553,200

11,548,080

11,749,500

9,285,462

副議長

615,000

625,000

496,700

10,322,775

10,490,625

8,337,110

議員

562,000

570,000

461,300

9,433,170

9,567,450

7,742,921

 

 報酬については、橿原市より若干生駒市が多めですが、すでに表で示したとおり、生駒市のほうが定数が2つ少ないため、全員の年収総額の比較になると、橿原市が2億4826万6935円、生駒市が2億3272万4025円と、橿原市が生駒市を1500万円以上多くなります。

 御所市では、つい最近特別職報酬等審議会が開かれ、市長の給与が類似団体の平均よりも20%多く、議員についても報酬が30%以上多いとして引き下げをを求める答申を出していることが報道されました(2006・02・28奈良新聞)が、ご覧のように、橿原市や生駒市の議員報酬もまた、類似団体の平均と比較すると20%以上高いものとなっています。

 表の中では、類似団体の議員等の年収についても橿原市や生駒市と同じ計算式で期末手当を試算してみましたが、この議員定数が24人だった場合、歳費の総額は1億8796万6823円で、現行の橿原市に較べて4475万円も安く済むことになります。


(3) 議会改革・直接請求

 

 今、奥田は橿原市議会の3月定例会に向けて、議員定数や報酬の見直し、口利き・働きかけの記録制度や政治倫理条例の整備などを呼びかけてさせて頂いているところですが、条例提案まで行くことができるかどうかは微妙です。

 何度かこの報告でもご紹介させて頂きましたが、橿原市の有権者約10万人の50分の1にあたる約2000人の署名を1ヶ月で集めれば、市長や議員があまり前向き取り組まない種類の条例の提案も、市民自身が直接行っていくことができますので、3月議会で特別報酬審議会の開催の見込みがつかなければ、4月から5月にかけて、いよいよ、直接請求の署名集めをやっていかざるを得ないかと思っています。

 橿原市議会3月定例会や中和消防住民訴訟の傍聴・署名集めなど、行政と議会の改革を進める取組みにぜひご協力ください。

 


奥田の市政報告会を兼ねた勉強会にご参加ください。

日程  : 平成18年3月4日(土) 午前9時〜正午 

場所  : 小房町・万葉ホール(yahoo地図) 4階・研修室2

内容  : 橿原市議会3月定例会に向けて・中和消防住民訴訟について・直接請求の署名集めについて

参加  : 無料。どなたでもお気軽にどうぞ。

連絡  : 不要ですが、予約される場合は090-3867-8200 奥田まで


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