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この文書は、平成19年9月21日の全体協議会において議員各位に釈明するために用意した準備原稿をHP化するにあたって一部、加筆修正を行った個人的なものであり、議長・岩佐議員・奈良日日新聞等へあてて提出する予定の文書と必ずしも同一ではありません。
平成19年9月21日
奥田 寛
文教常任委員会の視察に関する釈明
平成19年7月24日・25日の文教常任委員会の東京方面視察旅行中の奥田の行動について、岩佐議員より誤解をうけている事態について、簡単ながらご説明申し上げておきたいと思います。
そもそも、この視察は出発点から奥田の意に反したものでした。
この文教常任委員会の委員構成は、委員長の奥田が無党派・無会派であるため、当初から委員会運営については難航することもある程度予期できていたのですが、奥田が委員会視察の内容として、奈良県内の夜間中学(奈良市・天理市など)の日帰り視察を提案して各委員に諮ったところ、岩佐議員・水本副委員長などから東京視察の強い希望があり、あえて奥田も自分の希望に固執せず東京行きを了承しました。
また、奥田はし尿処理場談合に関する住民訴訟の日程が7月25日であり、場合によっては、これの証人として発言しなければならない可能性もあったため、この週に視察するにしても25日だけは外しておいて欲しいと委員各位に申し入れていましたが、後に水本副委員長が、奥田に黙って事務局に24・25両日の日程を組むよう指示したため、事務局より奥田に対して照会がありました。
その時点では、奥田が証人として呼ばれる可能性が低くなっていたため、また、委員長・副委員長より相反する指示が出ることで事務局を困らせたくなかったためやむを得ずこの日程を了承しました。
後に、岩佐議員が24日にホテルへチェックインしてから結婚二日目の娘さんの元を個人行動の時間に尋ねていたことを知り、岩佐議員が、視察の目的地を東京とすることに拘っていたこと、日程の希望が奥田の意をあえて無視した24・25両日とされたことに、公私混同の疑いを持ちましたが、すでに視察は実行段階に入り、取り返しがつかなくなっていたため、あえて問題化するのは控えていました。
視察に要する費用について、奥田は事務局に「一泊一万円以下のシングルを取るよう」指示をしましたが、事務局は「委員の中に大きな部屋を取るよう希望している人がいる」と言って、ダブルの部屋を予約しました。
また、グリーン車の利用については、これも奥田としては自重したかったのですが、今年度、政務調査費を使って一人で東京へ行った際に「グリーン車を使っていないにも関わらず、事務局からグリーン車の代金を受け取るよう求められて」さんざん議論をしている最中であり、これについては「使わないよう求めても他の委員が了承せず、事務局を混乱させるだけだ」という思いから、しつこく事務局に指示を出すことはしませんでした。
政務調査費の費用弁償については、平成16年2月に自治体トップフォーラムの視察で東京を訪れた際、グリーン車に乗らなかったので政務調査費の受け取りを辞退し、事務局もこれを了承したことがあったのですが、この平成15年度の政務調査費では、若林議員も同様に受け取り辞退をしており、奥田の前にその先例があったので事務局もこれを認めたのていました。
今年度は、東京での地方自治経営学会視察に関して、事務局に過去の事例と同様、グリーン車の費用弁償を支出しないよう求めたのですが、同じ地方自治経営学会への視察を他の議員も予定しており、こちらについては特にグリーン車の費用弁償の辞退もなかったため、同じ目的地への旅費が各議員の判断で異なる扱いとなることに対して事務局が苦慮し、奥田にも費用弁償の受け取りを強く求めてくることになりました。
奥田も、これについては「過去の事例と取り扱いが違う」ことについて強く抗議し、事務局と対話を重ねましたが、結局のところ、これは議員個人が辞退してどうという問題ではなく、根本的には条例改正によって議員全体の待遇を改めなければ事務局として対応が一本化しにくい面があると考え、今年度分については、やむを得ずグリーン車代金もろとも、旅費のすべてを政務調査費から受け取らずに返還する予定です。
(1)24日・東京行き新幹線「のぞみ」車中での出来事
京都駅から乗車した東京行きの「のぞみ」車中において、私と随行の事務局の職員さんが通路を挟んだ隣の座席に座り、幼稚園と保育園の今後のあり方について会話をしていた時に、私の声が高かったため、私のちょうど前の座席に座っていた岩佐議員が振り返って注意をしてくださいました。
その後、声を控えたつもりでしたが、議論が白熱し、私の声が再び高くなってしまったようで、職員さんの隣(奥田の反対側)に座っていた、見知らぬ中年の男性から「このようなパブリックな場所で・・・」というご注意を受けました。
職員さんはすぐに座席を変わり、私は声を抑えて男性に頭を下げました。
職員さんには、視察先近くのインド料理屋で昼食になったときに相席になったので、改めて「どうも政治家になってから地声が大きくなってしまって」とお詫びをしました。
(2)24日・初日の研修後の個人行動について
初日の研修を終えて、品川駅近くのホテルに到着し、夕食までの時間、それぞれ個人的な用事をすませようと自由行動になりました。
松本議員は友人と外で食事をすると行ってエレベーターに乗る前に別れ、ほかの各個人は、それぞれ別の部屋に入って行きました。
松本議員はタバコを吸うので別の階の部屋になっており、ほかのメンバーの部屋はホテルの12階のエレベーター側から事務局職員、水本議員、岩佐議員、前口議員、奥田の順だったかと思いますが、定かではありません。
午後6時か7時に5人がホテルのロビーに集合したとき、岩佐議員が時間ギリギリで現れましたが、その後の夕食時に、「2日前に結婚した娘と会っていた」というような話を伺いました。
ホテルのすぐ近くのイタリア料理の店で5人で食事をした後、8時半ごろには解散し、私は他の方と別れて品川駅周辺をぶらぶら散歩しながら、食事の間に、携帯メールで連絡をとっていた埼玉県朝霞市在住の池袋の西武百貨店で働いている友人が駅に到着するのを待っていました。
結局、友人は仕事がなかなか片付かないようで、私は諦めて10時過ぎにホテルの部屋に帰りましたが、帰った直後に友人から連絡があって、「今、品川駅に着いた」とのことでした。
私は、かなり歩き疲れて部屋に帰ってきたところで、二回外出するのが苦痛だったので、ホテルまでの道のりと部屋の番号を教えて友人を待ちました。
しばらくして、中学の同級生であるその男性の旧友が、私の部屋を訪ねて来て、「外(廊下)に女を待たしているんだけど」と言いました。
私はその女性のことは聞いていなかったので驚きましたが、すぐに部屋に入ってもらい、その女性を交えて、3人で一時間ほど話をして、2人は電車の時間を気にしながら帰っていきました。
(3)25日・京都から大和八木までの特急の車内での出来事
視察を終えて京都から大和八木まで帰ってくる特急の車内で、私が持参していた書類を読み始めたところ、斜め後ろの席に座っていた岩佐議員が、突如、「そんな書類をここで読むべきではない」と声をかけてきました。
私が読もうとしていたのは、過去に橿原市が開示した委員会の議事録などで、特に秘すべきようなものでもなく、正直、岩佐議員の他人の読んでいる文書を勝手に覗き見たうえ、それを読むべきではないと個人的な行動に干渉してくる態度には気分を害しましたが、電車内で言い争いをすべきではないと思い、黙って書類を直して、すでに読み終わった新聞をまた読み直すことにしました。
以上の三点について、大和八木駅に着いた後、岩佐議員より私にクレームがありました。
(1)については、特に異論もなく、私も「率直にお詫び申し上げます」と再三繰り返しましたが、岩佐議員は「謝罪している態度ではない」などと、ほとんど土下座を要求する勢いでしつこく絡んできました。
私は、冷静を装っていましたが、少々頭にきていましたのでぶっきらぼうに見えたかも知れません。
それは、岩佐議員が(2)について、ニヤリと笑いながら
「あなたの部屋に女性が入っていくのを見た。あなたは常識がない。誤解されるようなことはすべきではない」
と、言外に卑猥な妄想をかきたてるような表現で私をなじってきたためで、私は、
「岩佐議員があえて、男性と女性が部屋に入るのを見たと言わないのは、女性だけが私の部屋の前にいたほんの一瞬しか見ずに決め打ちで罵っているか、あるいはまったく別の通りすがりの女性が歩いているのを見たか(その場合、その女性が私の部屋に来た人とは限らない)、それとも故意に男がいたことを言い落として、第三者に卑猥な妄想を広めようとしているのかいずれかだ」
と判断し、とりわけ、岩佐議員が友人の親しくしている女性を私と卑猥なことをするためにやって来たかのように言外に表現しようとする姿勢に激怒していたので、この件については、友人と女性を巻き込まないためにも
「個人行動の時間に、私の部屋にどんな女友達が尋ねて来ようが、そんな個人的なことを他人に詰問される筋合いはないし、いちいち説明するつもりもありません」
と、はっきり申し上げました。
これについて、岩佐議員は「公費での宿泊だ」となおも言いつのっていましたが、いかに公費の宿泊であれ、私の部屋に来た人たちはせいぜい1時間程度で部屋を出ており、「宿泊した」わけではありません。
なんら法に反することもない、ホテルから苦情が出ているわけでもないプライベートな行動を第三者に報告しなければならない義務はなく、私にしても、松本議員や岩佐議員が友人や親族の誰と何をしようが、その詳細を知ろうとも思いませんし、品川駅で待ち合わせしていた私の友人が結果的に私の部屋を尋ねて来たことについても、他の議員たちの個人的な時間の過ごし方に比べて何ら異なるものではなかったと思っています。
(3)についても、岩佐議員は
「墨塗りの部分があるような文書を車内で公然と見せつけるべきではない」
という言い方をされたと思いますが、私は
「正式に文書の開示請求を行い、秘すべき部分は墨塗りにした上で、一般市民の誰が見ても構わない形で開示された文書なので、こんな文書はコピーしてそこら中に配り歩いても何ら問題にならない。岩佐さんはさっきから私を常識がないと罵っているが、私から見れば個人的な行動に首を突っ込んで一方的な倫理観を押し付けるあなたのほうが、よほど独善的で常識外れだと思える」
と申し上げました。
私の言い分を聞いていた岩佐議員の声は、ますます大きくなり、駅の構内という公共的な場所で人目をはばかるほどになってきましたが、自分勝手に卑猥な思い込みをして一方的に「常識がない」などと騒ぐだけの姿勢にうんざりし、私は
「こういう駅の構内という公の場所で、プライベートな内容で人を侮辱するような発言をされるなら名誉毀損などで訴えることも検討します」
と、警告しました。
これは、単純に駅の構内という公の人目のある場所で大声で他人を罵倒すること自体が刑法の侮辱罪や名誉毀損罪を構成し、民事的にも損害賠償を請求できるものであるという見解を示したのみで、議会の中での発言を制限するなどの意図ではありませんでした。
私の声も高くなってきており、見かねて前口議員が「まあまあ」と割って入ってくださると、岩佐議員は唐突にその場から立ち去って自動的に解散となりました。
車を市営駐車場から出して、駐車場券を議会事務局に返し、事務局長に大まかに今回の一件を報告しておきました。
その後、8月27日の文教常任委員会協議会の中での発言まで、岩佐議員からは特に事実を糺す問い合わせも何もありませんでした。
8月27日の委員会協議会が始まってすぐ、視察に同行していなかった槇尾議員が「岩佐議員から聞いたが、奥田はホテルの部屋に女性を入れたのか」と質問し、岩佐議員は「女性が奥田の部屋に入って行くのを見た」と、述べた上で「常識がない」と極端に飛躍した結論付けで奥田をなじってきました。
これに対して、もはやこの場で事実を説明しようとしても、そもそも一ヶ月もの間、質問をして来なかった人が事実を受け入れてくれることもないだろうとということ、また、互いの倫理感について押し問答をしてみても、あげ足取りにしかならないだろうとはっきりと感じましたので、あえて相手にならないことにして、岩佐議員の言うような「女性が1人で奥田の部屋に来たというようなことはないし、そもそも、誰が来たとかいうこと自体を説明すべき責任があるとも思わない」と述べました。
会議の原則としては、地方自治法第132条に「普通地方公共団体の議会の会議又は委員会においては、議員は、無礼の言葉を使用し、又は他人の私生活にわたる言論をしてはならない。」
同第133条に「普通地方公共団体の議会の会議又は委員会において、侮辱を受けた議員は、これを議会に訴えて処分を求めることができる。」
とあり、議員は他の議員の、特に法に触れるようなこともない個人的行動を問責すべきでなく、自分が委員長でなければ岩佐議員、槇尾議員のプライバシーに関与しようとする発言自体が異常なものであると主張したいところでしたが、あえて委員長の職権で発言を止めて自分への非難を防ぐわけにもいかないので、自分としては、可能な限り公正な議事進行を保ちつつ、特段の釈明を行わないことによって議事を終了させる以外にありませんでした。
なお、何ら明白な事実の提示もないまま抽象的な非難を繰り返す岩佐議員の態度は、法132条などに抵触する、まさしくそれ自体が議会の議員としてのあるまじき態度であると思っていますが、それを私が公にとりあげて法133条の議会の処分を求めても、結局互いのあげ足取りにしかならず、正常な議会運営を妨げることにしかならないであろうと思い、現在は控えています。
ただ、議会以外の場で、岩佐議員が一般市民である私との共通の知人らにあいかわらず言外に卑猥な妄想をかきたてる表現を用いて奥田を中傷している事実は聞いており、このような状況が続くと、実際に私の名誉が傷つけられる損害が生じかねないことから、刑事的・民事的な対応については弁護士に相談することにしています。
9月18日の9月議会・決算委員会当日の昼休み、奥田が議会事務局の前の廊下ですれ違った岩佐議員に「個人的な件については、議会の中で釈明する義務がないが、個人的に不信感を持たれることがあるなら説明する」と声をかけたところ、岩佐議員は耳を塞ぐ様にして「聞きたくない」と言いながら5m先の女子トイレに駆け込んだので、奥田は女子トイレの扉越しに、大きな声で「差しで話しをしましょうね」と念押しに声をかけました。
昼過ぎに決算委員会を再開したところ、岩佐議員から「奥田が女子トイレに半身を突っ込んできた」という主張があり、議長が、その時女子トイレにいた事務局の女子職員の意見を議会事務局長に確認させましたが、答えは「扉が2度鳴る音と何か言う声が聞こえたが、誰であったかはわからない」というもので奥田が女子トイレに入ってきたということを認めるものではありませんでした。
また、議論の最中に、細川議長・松木決算委員長に、「個人間の問題を議会の中で取り扱わない原則があるのに、あえて問題を大きくするためだけに議会の中での話にされるのは迷惑であり、抗議する」と述べましたが、これに対する答えはなく、9月21日の全体協議会にて再度取り扱うことになりました。
当日の協議会では、岩佐議員・水本議員により連名で「奥田が岩佐に近づかない」ことと、「奥田に4階の男子トイレを使わせない」よう議長に指導を求める要望書が出されました。
その根拠として「奥田が女子トイレに半身を突っ込んできた」という主張があり、これについては岩佐議員の一人の個人的な見解であって、奥田の主張と真っ向から食い違うこと、事務局職員の証言もそのような主張を認めているものでないことを指摘しました。
ただ、協議会そのものが、「奥田に4階の男子トイレを使わせない」よう議長に指導を求める声と、議長の権限は本会議場・委員会室の範囲に限られ、廊下やトイレといった空間における命令権・整理権などはないとする事務局・議長側の見解とがかみ合わずに紛糾し続けたため、やむを得ず、奥田が「自主的に4階の男子トイレを使わない」ことを宣言して、その場を収め、会議を終了しています。
この全体協議会は、一般市民の傍聴が許されていないこと、議事録を取らないことなど改善すべき制度上の諸々の問題があり、客観的な事実をお伝えしにくいのが残念ですが、奥田としては、一連の事案について、いらざる誤解を招いたことについては真摯に反省しなければならないが、すべての事実内容は岩佐議員一人が「見た」と主張する誤認された事実に基づくものであり、客観的な証拠がまったくなく、岩佐議員の一方的な主張により被害を蒙っているのは、むしろ自分であると思っています。
追記:9月21日付け奈良日日新聞に、奥田に関する記事が掲載されましたが、これは9月19日の朝、決算委員会に出るため家を出ようとする忙しい時間帯に奈良日日新聞の粟田記者より電話での5分ほどの取材があり、それに答えたところ、岩佐議員の一方的な主張がまるで客観的事実のように扱われ、奥田の主張がほとんど無視された形で記事化されていることから、21日の全体協議会を取材に来ていた粟田記者に問いただしたところ、「電話をかけた自分(青田記者本人)ではなく、藤山社長が記事を書いた。自分もあんな形で記事になってびっくりしている」との答えでした。
なお、文中に「脅迫?」とあるのは、「訴えることも検討する」という7/25八木駅での奥田のたった一度の発言についてのものだと思われますが、その他の場面で奥田と岩佐議員は、8/27文教常任委員会協議会・9/18及び9/29決算委員会とその途中の廊下での遭遇・9/21の全体協議会でしか話をしておらず、文面が言い逃れ可能な曖昧で一方的な書き方になっていることを特に指摘しておきたいと思います。
また、文中に岩佐議員を「声を荒げながらトイレにまで追いかけてきたという」とあるのも、岩佐議員一人が「言っている」だけであって、他に証言者のあるような客観的事実ではなく、奥田としては「声を荒げた」つもりもなく、奥田が呼び止めているにも関わらず無視して立ち去ろうとした岩佐議員に声をかけようとしたのは、事務局前の廊下から女子トイレまでのせいぜい長く見積もっても5mの距離であって、何10mも「追いかけた」わけではありません。
今後、これらのに対してどのように措置して行くかは、検討中です。
奈良新聞日日新聞2007年9月21日(金)